ビッグ・リバー ~ハックルベリー・フィンの冒険~

2016年5月19日~22日

東京インターナショナル・プレイヤーズ

『ビッグ・リバー』 ついに開幕!!

リハーサル時から注目してきた東京インターナショナル・プレイヤーズ5月公演『ビッグ・リバー』がついに本番を迎えた。昨夜のプレビュー公演にお招き頂き、舞台を拝見して来たが、その完成度の高さに非常に満足している。観客の期待を裏切らない作品だ。演出家ハンナ・グレースのキャストとスタッフをまとめあげる力、アンサンブルの配置で見せる演出は見事だ。女優としてだけでなく、演出家としても今後の活躍が期待できる。

ミシシッピの流れを感じて

主役級の俳優達の安定感は抜群で、安心してショーを楽しむことが出来る。特にハック(マーティン・レル)とジム(ラー・ウィアー)の歌唱力と演技力は素晴らしく、彼らが筏で漕ぎ出すシーンには感動で鳥肌が立った。舞台の向こうに雄大な空が見え、ミシシッピのせせらぎと風を感じた。

とかくシリアスになりがちな物語を笑いで盛り上げるトム(ジョン・サバイ)も、軽妙な身のこなしとセリフ回しで観客を魅了する。また、飲んだくれのハックの父とイギリス紳士、医師の三役を上手く演じ分けていたマイケル・ヘイルも印象に残った。

層の厚いアンサンブル

アンサンブルも非常に印象に残る俳優が多く、ここに列挙していたら書き切れないくらいに素晴らしいパフォーマーがたくさんいる。中でもワトソン(カレン・ポーリー)と若者(ラッセル・中込)、ゴスペル・アンサンブルのメンバーは見事な歌唱力を発揮して観客を魅了していた。今後さらに活躍の場が増えるだろう。

日本語字幕の素晴らしさ

物語の舞台が19世紀アメリカのため、スラング交じりの南部訛りの英語が話されており、母語ではない観客には難しい部分もあると思っていたが、日本語字幕がついたことで物語を完璧に理解することが出来る。日本人の観客にも、英語がまったく分からない人にも太鼓判を押してお勧めできる舞台だ。もし英語が不安でチケットを購入していない方がいるとしたら、安心して劇場に足を運んで欲しい。

ミュージカル
『ビッグ・リバー ~ハックルベリー・フィンの冒険~』

【日時】2016年5月19日~22日
【場所】シアターサンモール
東京都新宿区新宿1-19-10 サンモールクレストB1
(最寄駅:東京メトロ丸の内線 新宿御苑前駅) *地図はこちら
【チケット取扱】東京インターナショナルプレイヤーズ www.tokyoplayers.org
【入場料】大人4,500円、学生2,500円
※公演は英語ですが、日本語字幕が付きますのでご安心ください

関連リンク

東京インターナショナル・プレイヤーズ:www.tokyoplayers.org/